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やりたいことがあるなら、一日でも早いスタートを! 一人の女性としての人生も大切にしてほしい 山田路津子さんインタビュー

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フリーアナウンサーとして活躍していた山田路津子さん。かねてからの夢であった行政書士の資格を昨年取得し、現在は行政書士事務所に補助者として勤務しています。一児の母でありながら、どのように試験に向けて勉強の時間を確保したのか。合格の裏にある、怒涛の日々に迫ります。

「一生続けられる仕事を」と思い、興味があったラジオの仕事へ

9歳年上の夫は、いつも10年先ぐらいまで計画を立てている人。常々「一生続けられる仕事を早く見つけた方がいい」と言われていたのですが、当時は26歳だったからよくわからなくて…まずは興味がある分野から、と思い、ラジオ局での仕事を探しているときに、ちょうど今所属している事務所と出会ったんです。

「ラジオだけでなく、いろいろやってみたら?」という誘いから、番組キャスターや食のリポートなど、本当にいろいろな仕事をさせていただき貴重な体験でした。

20代はあっという間でしたね。29歳の時に夫が関西に転勤することになり、どうしようか悩みましたが、いったん仕事をすべて辞めて、ついて行きました。ですが、関西に住み始めた途端、半年で10kgも太ってしまって! 人前に出るという刺激がなくなり、知り合いもいない場所で特にすることもなく、「東京に帰っても仕事がないかもしれない」という不安に襲われました。自分に何か付加価値をつけようと思って始めたのが、法律の勉強だったんです。

一念発起し、子育ての合間を使って行政書士の試験にチャレンジ

大学が海洋学部で、「海事法規」という海の法律の授業を受けて、「法律っておもしろいな」と思ったのが15年前。いつか勉強する機会があったら、と思ってはいたんです。

東京に戻るタイミングで妊娠。法律系の資格を取ろうと思い、出産前に行政書士試験の受験を決意。出産してから勉強を始めるつもりでしたが、乳飲み子を抱えての勉強はなかなか難しく、結局子どもが1歳になる頃から勉強を始めました。

1年目は、育児や家事の合間の細切れ時間を探しながら勉強しましたが、独学だったこともあり不合格。2年目こそは、と頑張ったのですが、子どもをどこかに預けるわけにもいかず、結局独学で、あと一歩というところで不合格でした。3年目はいよいよもう後がないと思っていた矢先に、夫が再度転勤に。それを機に、娘と二人の生活が始まりました。結局3度目の受験で受かったのですが、勉強を開始してからトータルで4年かかりましたね。

子どもを抱えながらの勉強は、やはり大変でした。朝9時に娘が幼稚園へ行き、迎えの時間までは食事も机で、3年目はほぼ休憩なしで勉強。覚えることをメモに書きリビングの壁に貼っていき、試験前日には壁一面メモだらけになりました。常に新しい判例なども出てくるので、世間に対してアンテナも張っておかなければいけませんし、覚えることも本当に多かった。

合格できたのは家族のサポートがあってこそ。感謝してもしきれません。夫は試験一週間前から有休を取り、娘の送り迎えや家事をしてくれたので、私は勉強に専念できた。休日は母にお願いをして娘を預かってもらう事もありました。とても感謝しています。

晴れて行政書士に!これからのビジョン

今は行政書士になったばかりなので、先生の補助をする形で働いています。今いる事務所は会社設立や内容証明、許認可申請といった業務が中心ですが、今後自分が独立して事務所を構えたら、LGBT(性的少数者)の方々に向けた法的支援ができたらと思っています。世間の目もあり難しい分野ではありますが、この人なら相談しやすい、信頼できる、と思ってもらえる行政書士になりたいですね。

多くのお母さんが「私も資格を取りたいんだけどどうしたらいいかわからない」「資格試験を受けたいけど、子育てに追われてできない」「どの資格を取ったらいいのかわからない」などの悩みを抱えています。「こうやって時間を使ったよ」「こんな工夫をしながら勉強時間を確保したよ」「この資格なら女性にも向いていて、自宅で開業できるよ」といった情報を発信したいと思っています。また20代の経験を生かし、法律知識のある話し手としてメディアにも少しずつ復帰したいと願っています。

平日は働いているので、延長保育で他のお子さんたちが帰った後も幼稚園で預かってもらいます。その分、土日はなるべく娘がやりたいことを優先するようにしています。今は夫が単身赴任中なので、母親ですが父親の分も頑張っていますよ。

子どもを産むと「しっかりしたお母さんにならなきゃ」「しっかりこの子を育てなきゃ」というプレッシャーが大きいと思います。もちろんそれは大切ですが、一人の女性としての人生も大事にしてほしい。「子どもがいるからできない」というのは、子どもに対しても失礼。まず計画を立てて、それでもやりたいと思うなら迷わず始めるべき。私も35歳までに試験に合格しようと思っていましたが、結局合格したのは36歳。計画通りにはいきませんから、なるべく早いスタートを切って、お母さんでありつつ、自分の人生も楽しむ女性が増えたらうれしいです。

 

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